コロナウイルスの発生は、航空業界やホスピタリティ産業に悪影響を及ぼしています。
しかし、ウイルスが市場の成長を加速させ、外国為替取引分野には意外な効果がありました。
外国為替取引が急増した背景にはいったい何があるのでしょうか。
2020年の主要外国為替取引の傾向と合わせてご紹介します。
今年の初めに1日の取引高が6.6兆ドルを記録し、過去10年と比較すると40%増加したことに加え、コロナウイルスは消費者の間で海外為替ソリューションの需要をさらに高めました。
ここ数年、海外為替市場は市場変動が低迷しており、サービスプロバイダは自身のプラットフォームに新規ユーザーを引き寄せることへ大変苦戦していましたが、
コロナウイルスによる市場の混乱により市場変動が上昇し、外国為替取引を活用する新たな機会として提供されています。
その結果、外国為替ソリューションは外国為替取引活動の大幅な増加を経験しています。
Finance Magnatesによると, 2019年第一四半期から2020年第一四半期までの間に月間平均小売外国為替とCFDの売上高は35%近く増加しており、
海外為替サービスプロバイダもからも同様の声が多く聞かれています。
またEuronextの報告によると、2020年第二四半期のスポット外国為替取引収益が昨年のデータと比較して21%増加したことが分かりました。
取引活動の活発化に加えて、外国為替市場に影響を与える事象が複数発生しました。
その一つが、3月に大暴落した株価です。しかし、S&P 500は下落を乗り切り徐々に回復し、 今年最高値を目指しています。
一方、原油価格はというと二大石油大国であるロシアとサウジアラビアによる原油価格戦争以来、30%の下落が続いています。
また感染者数が多いことから、今年のドルパフォーマンスは弱く、2020年1月1日以降ユーロに対して価値の7%近くを失っています。
ForexやCFDのトレーダーは、今年の仮想市場ブームに気を付ける必要があります。
2020年3月に価格が下落したにも関わらずデジタル資産はすぐに回復し、数ヶ月の間に強気相場に突入しました。
Bitcoin (BTC) は今年70%の投資収益率を記録したのに対し、Ethereum (ETH) は年初来さらに大きな成長を遂げその価値は3倍以上に増加しています。
仮想市場価格の上昇は、一般的な市場商品と相関性ゼロの資産に対する需要が高まっていることであると説明できます。
参考:
Asian Banking & Finance - Global FX market daily turnover hits $6.6t in 2020
Elite CurrenSEA - Six Key Forex & CFD Trends in 2020
Refinitiv - COVID-19: What’s the impact on forex trading?
Finance Magnets - Did COVID-19 Save the Forex Industry?
Finance Feeds - Spot FX trading generates revenues of €6.6m for Euronext in Q2 2020
Trading View - CFDS ON CRUDE OIL (WTI)
Trading View - Euro / US Dollar