2018年のデータによると、インドは世界でトップの送金先(786億ドル)であり、これは世界中の国が受け取った海外送金の約11.5%に相当します。
また、インドは同年に67億8,000万ドルの国際送金を行いました。
インドのデジタル送金市場はさらに成長しており、2017年の6億1,4000万ドルから2020年には13億7,700万ドルへ着実に増加しています。
年平均成長率(CAGR)は18.2%であり、分析者は2024年までにアジア諸国市場は27億ドル近くに拡大すると予想しています。
国内に多くの金額が流れていることから、インド政府により海外送金が厳しく規制されているのは合理的です。
アジア諸国では、インド準備銀行(RBI)が企業や個人が海外送金に関する適切な規則や法律を遵守することを保証する責任があります。
インド内外で資金送金する場合は、外国為替管理法 (FEMA)のガイドラインに従わなければなりません。
ハイレベルな観点から、インド準備銀行(RBI)の外国為替管理法 (FEMA)の目的は、海外への送金が犯罪やその他違反行為等に起因しないようにすること
および現地通貨市場の安定性を維持するために国外へのINR(インドルピー)の流出をコントロールすることです。
外国為替管理法 (FEMA)のガイドラインはインド国民、海外居住者(NRIs)、個人、企業およびアジア諸国間での資金送金について
法律がカバーする全ての活動について包括的なものとなっています。
送金自動化スキーム(以下、LRS)は、インド国民が海外に送金する方法を規制しています。
この規則が導入される前は、インド準備銀行(RBI)の特別な許可がない限り国外への送金は禁止されていました。
LRSの最も重要となっている規則は、インド国民が国際送金できる資金の上限額と送金目的を定めたものです。
LPSが発足して以来、インド準備銀行(RBI)は年間上限額を当初の25,000ドルから現在の25万ドルへ定期的に引き上げてきました。
インド国民の海外送金が認められた理由区分は以下の通りです。
上記以外の区分に該当する場合、送金拒否もしくは更なる規定の対象となります。
また、以下の区分に該当する場合はインドからの海外送金はできません。
インド準備銀行(RBI)は海外からインドへ国際送金をする際、違った規則を適用しています。
ここでは2つの被仕向送金ルートを紹介します。
インドでは、被仕向送金が大変厳しく規制されています。
送金は規制対象の代理店を介して行うことができ、手続きには外国国内仕向送金証明書(FIRC)の発行が必須となっています。
外国国内仕向送金証明書(FIRC)とは外国への資金移動を証明する書類であり、
資金源が合法的なものであること、取引が適切な法規制に準拠していることが保証されます。
前述したように、外国為替管理法 (以下、FEMA)にはインド国民と海外居住者(以下、NRIs)それぞれの国際送金規制が含まれています。
インド居住者の送金ガイドラインが分かったところで、NRIsが満たさなければならない規則を探ってみましょう。
FEMAによると、NRIsに適用される規則は銀行口座の種類に基づいています。
NRE口座とFCNR口座の預金に制限はありませんが、インド準備銀行(RBI)は銀行口座の資金源を制限しています。
一方NRO口座の制限は緩いですが、インドから国際送金できる上限額は年間100万ドルです。
インド国民は3つの送金方法を選択することができます。
ATM機での手数料と限度額
ATMにて現金を引き出す際の手数料や限度額は、金融機関や銀行口座により異なります。
ただし、全ての金融機関はインド準備銀行(RBI)のガイドラインに従わなければならず、
最近まで銀行口座所有者は月5回までATM引出手数料が無料でしたが、現在は月3回までに減少しました。
制限を超えた国内ATM引出については、1回のATM引出につき最大20INR(0.27ドル)の手数料が差し引かれます。
海外ATM引出の場合は、手数料が通常125-150INR(1.7-2.05ドル)と高くなります。
また、ATMオペレーターは3.5%の為替手数料を徴収します。
2018年、インド準備銀行(RBI)の規制する金融機関等がデジタル資産関連のサービス提供を禁止することから仮想通貨の禁止を発表しましたが
2020年3月にインドの最高裁判所がインド準備銀行(RBI)の仮想通貨の禁止を解除したことにより、デジタル資産産業の規制がなくなりました。
インドでは仮想通貨は合法ですが、インド準備銀行(RBI)がビットコインを長期的に禁止する予定であると報じられていることから
アジア諸国では仮想通貨に関する規制が非常に不透明であることが分かります。
ロンドンを拠点とするフィンテック企業のSTICPAYは、インドを受賞歴のあるe-Walletサービスのトップ市場の1つと考えています。
STICPAYでは数分以内にINR口座を開設することができ、STICPAYが提供する効率的なコスト効率の良さや使いやすさを体験することができます。
さらにインドでは仮想通貨が合法であるため、顧客はSTICPAYアカウント上で複数の仮想通貨(Bitcoin, Ethereum, Litecoin, Tether)を入出金、両替することができます。
参考:
https://www.statista.com/chart/20166/top-10-remittance-receiving-countries/
https://www.statista.com/outlook/332/119/digital-remittances/india#market-revenue
https://www.worldbank.org/en/topic/labormarkets/brief/migration-and-remittances
https://www.livemint.com/Money/caAJju0BbQ1eHtuM03AnON/Remittances-a-note-of-caution.html
https://www.ipg-online.org/news/item/105/
https://www.extravelmoney.com/blog/rbi-rules-on-outward-remittance-money-exchange/
https://www.rbi.org.in/scripts/BS_FemaNotifications.aspx?Id=10326
https://www.rbi.org.in/Scripts/NotificationUser.aspx?Id=10192&Mode=0
https://www.personalfinanceplan.in/nri-corner-remittance-facilities-for-nris/
https://www.personalfinanceplan.in/nri-corner-nre-nro-and-fcnrb-deposits/
https://www.bankbazaar.com/debit-card/new-atm-transaction-charges.html
https://www.rbi.org.in/Scripts/NotificationUser.aspx?Id=11243
https://techcrunch.com/2020/03/03/india-lifts-ban-on-cryptocurrency-trading/
https://www.lexology.com/library/detail.aspx?g=4a53e4ff-f225-44ce-a5cf-0b7fea348d08