海外送金ポリシー：ベトナム

Jan 21 2022

海外送金のプロセスや制限は、銀行や現地の規制当局、送金サービスプロバイダーで定められています。

それぞれの国には固有の環境があるため、各国の国際送金規制についての記事を連載しています

規制内容の変更等により、現在とは内容が一部異なる可能性がございます点、ご了承いただきますようお願いいたします。

海外送金ポリシー

ベトナムはクレジットカードや電子マネーよりも現金を好む現金社会ですが、近年では電子マネーや仮想通貨への関心が高まっています。

他の多くのアジア諸国と同様にベトナム政府は海外送金に関して厳格であり、国民議会と国家銀行によって厳しく規制されています。

仮想通貨規制

ベトナムでは、仮想通貨に関する規制は検討中の状態です。

2018年にベトナム国家銀行は、商業銀行などが仮想通貨を使用した取引を禁止し、

仮想通貨を使用するとユーザーがテロ資金調達のリスクにさらされ、仮想通貨に関連するすべての活動が厳格に違法になると主張しました。

しかし国民の仮想通貨への関心や産業貿易省の反対、世界的な仮想通貨運動の増加により、大臣は代替政策の提案を検討しています。

現在、ベトナムでは仮想通貨取引が行われているという情報があり、仮想通貨に関するコミュニティも多くあります。

ベトナムの銀行送金

銀行送金を行う場合、ベトナム国内での納税確認と法的収入源を提示する必要があります。

ベトナムの銀行口座に保持されているベトナムの他の納税者からの資金証明

企業が海外へ送金する場合、納税証明書に加えて送金目的に応じた書類を提出しなければならず、源泉徴収税の支払いが必要となります。

（例えば、海外で提供されたサービスに対して海外の企業や個人に支払う場合など）

しかし、すべての銀行が海外への送金サービスを提供しているわけではないため、ANZ、HSBC、Citibankなど、ベトナムに支店を持つ外資系銀行を利用するのが一般的です。

銀行送金の制限と手数料

海外送金の限度額は、送金理由や各銀行の規定によって異なります。

ベトナムの金融比較プラットフォームThe Bankが実施した評価によると、ベトナムの銀行における送金については、

一人当たり年間25,000米ドルが限度となっています。

一方で政府の決定№1437/2001/QD-NHNNによると、決済のための海外送金は、1人あたり年間5万ドルに制限されています。

5万ドルを超える場合は、書類を提出する必要があります。また、平均 0.2％+ 25ドルの手数料が発生します。

オンライン決済の規制

2017年に発行された法的文書に基き、政府はさまざまな種類のオンライン決済取引について、海外送金の制限を設定しています。

個人の取引では、1回あたり2億ドン（8,600ドル）未満、1日あたり10億（43,000ドル）未満であり、

企業の場合では、1回あたり5億ドン（21,500ドル）未満、1日あたり50億ドン（21万5,000ドル）未満です。

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